コロナ禍のコミュニケーションが
全社の課題に
2020年4月、コロナ禍によりリモートワークを余儀なくされている中で、人事創夢本部のH.A.は社員間のコミュニケーションが希薄化しつつある状況に危惧を抱いていた。ある日、H.A.が見つけたのは仮想オフィスを導入している他社の事例だった。
「もともと当社は社員の約60%がお客さま先や日立グループの事業所に勤務しているため、組織や会社に対する帰属意識の維持・向上は人事創夢本部の大きな課題でした。全社的なイベント開催や懇親会の補助などにより社員のつながりをサポートしてきましたが、コロナ禍で出社も制限されてしまいました。そんな中で、他社の仮想オフィスの導入事例を見つけ、当社でも導入できないかと考えました」
H.A.が会議の席上で口にした仮想オフィスのアイデアに興味を持ったのが、スタートアップ事業本部で新規事業の立ち上げを担当していたA.S.である。
「H.A.さんから話を聞いたのは、社員の幸福度を高める社内会議の場です。何気ない一言という感じでしたが、興味を惹かれました。当時、私は働き方改革に関する新規事業の担当だったので、まず社内で人事創夢本部の課題を解決して、効果が実証できたら事業化しようと考えました。他社が利用している仮想オフィスを分析してみたら、あまり当社が求める要件に合致するものがない。自分たちなら、もっといいものがつくれると思い、本部長へ事業化に向けた開発を提案しました」