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株式会社 日立ソリューションズ・クリエイト

BIツールとDWHの違いを分かりやすく解説

BIツールとDWHの違いを分かりやすく解説

企業に散在する膨大なデータを整理して蓄積し、分析して経営の意思決定に役立てるために有効とされるのがBIツールとDWHです。この二つにはどのような違いがあり、それぞれどのような役割を担っているのでしょうか。企業が持つ重要な資源である情報を可視化し、一元管理し、迅速に分析するための重要なツールについて解説します。

BIツールとは

BIツールとは企業の日々の業務の中で蓄積されていく膨大なデータを収集して分析し、経営上の意思決定に役立てるためのツールです。

BIは「ビジネスインテリジェンス(Business Intelligence)」の略であり、企業の各部署がバラバラに持っているデータを収集・蓄積・加工・分析・報告することで経営戦略のための意思決定に役立てることを意味する言葉です。企業が持つデータとは、生産管理システム、販売管理システム、在庫管理システム、人事システム、会計システム、顧客管理システムなどの、主に各種基幹系システムで利用され、保管されているデータを指します。

BIというワード自体は1958年にIBM研究所の研究員によって初めて使用され、その後、1960年代には意思決定支援システム(DSS)の一部と捉えられるようになりました。さらに1980年代から1990年代にかけてコンピューターを用いたビジネスにおける意思決定の手法として広まり、現代の基幹系システムをはじめとするさまざまなシステムのデータを利用するものへと発展してきました。

現在、そのBIを実現するためのツールとして使われているのがBIツールです。BIツールを用いれば、とくに難解な分析作業を行わなくても、売上データ・在庫データ・顧客データ・営業データなどの情報を分析でき、経営管理や迅速な意思決定、売上予測のシミュレーションなどに活用できるとされます。

DWHとは

DWHは「データウェアハウス(Data Warehouse)」の略で、ウェアハウスは倉庫という意味です。データウェアハウスとは企業のさまざまな業務の中で発生した大量の情報を時系列とサブジェクト(内容)別に整理して保管する管理システム、データベースのことを指します。

基幹系システムでは通常、過去のデータは長期間蓄積されることはなく、半年~1年程度のスパンで更新されていきます。しかしDWHでは過去の蓄積されたデータと現在のデータを比較して分析することを目的として、データの削除や更新を行うことなく保持し続けます。したがって、そのデータ量は非常に巨大なものとなり、それを処理できるよう作られたDWH 専用機など特別なコンピューターを用いるのが一般的です。

DWHを有効活用すれば、たとえばコンビニエンスストアの売上データから、特定の天候・気温の特定の時間帯に決まった商品の売上がアップするといった分析結果が得られるようになるとされます。

BIとDWHの違い

DWHとBIは社内のさまざまなデータを活用するという点では共通していますが、それぞれ活用する範囲と機能が異なります。

DWHの役割は、社内の複数のシステムからデータをエクスポートして、一元管理できるように最適な形式で集約・集積することにあります。BIツールの役割は、DWHに蓄積されたデータを取り出して分析し、グラフなどに加工して可視化することにあります。

そのため、DWHはBIツールの一部とみなすこともできます。言い方を変えれば、BIを実現するために、企業内に散在するデータを巨大な倉庫に整理して入れておくのがDWHであり、そのデータを活用するための道具がBIツールです。BIツールは一種類だけではなく、データ集計、データ分析、データマイニング、データ加工など用途別にさまざまなツールがあります。

併せて理解したい! BIとDWHの活用に重要なETLとは

DWHを利用してBIを実現するには、もう一つ用意したいツールがあります。それがETLツールです。

ETLは「Extract(抽出)、Transform(変換)、Load(書き出し)」を略したものです。つまり、ETLはDWHに蓄積するためのデータを複数のシステムから抽出し、変換し、書き出すための役割を担います。ETLを用いれば、企業内の各システムから効率的にデータを収集し、DWHに蓄積していくことができます。

まとめると、ETLが各システムから抽出・変換・書き出しを行ったデータを、DWHに時系列ごとに整理して保管し、それらのデータをBIツールによって分析します。最近ではこれらの機能を統合した製品もありますが、いずれにしろ三つの機能が連携することで、企業内のデータを管理し、自在に取り出し、分析して有効活用することが可能になります。

BIツールとDWHは活用する範囲と役割が異なります。また、BIを実現するためにはETLも欠かせません。近年ではビッグデータの活用がビジネスチャンスを広げると言われ、BIはその一環としても注目されています。また、中小企業にとってもBIツールやDWHは身近で有用なものとなってきています。企業内に潜在する資源であり、財産ともいえるデータを有効活用する方法として、BIツールやDWHの導入を検討してみてはいかがでしょうか。