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タクシー代の経費処理はどうすればいい? 勘定科目や注意点など

会社でタクシーを利用する機会は少なくありません。取引先訪問や出張、接待での送迎など、さまざまなシーンで活用されています。その際、「タクシー代は経費として処理できるのか」という疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。タクシー代の経費計上には、正しいルールに基づいた処理が求められます。
この記事では、タクシー代を経費として扱う際の基本事項から、具体的な仕訳例、留意点まで解説します。

  1. タクシー代の経費処理の基本
  2. タクシー代の勘定科目の選び方
  3. タクシー代を経費として処理する際の具体的な仕訳方法
  4. タクシー代の経費処理における注意点
  5. タクシー代の経費処理は正しく行いましょう

タクシー代の経費処理の基本

まずは、タクシー代の経費処理における可否判断と基本的なルールを確認しておきましょう。

タクシー代は経費にできるか?

業務上必要な移動にタクシーを利用した場合、そのタクシー代は経費として計上可能です。商談などで取引先へ赴く際や、接待に付随するタクシー移動などが該当します。一方で、業務と無関係な私的利用分は経費にできません。
業務とプライベートの線引きを明確にすることが重要です。

タクシー代の経費計上の基本ルール

タクシー代の経費処理には、最低限、以下のルールの遵守が求められます。

  • 利用日時、区間、目的を明示する
  • 領収書などの証憑類を保管する
  • 私的利用分と業務利用分を区分する

各社の申請ルールは異なりますが、上記3点は基本中の基本です。必ず押さえておきましょう。

タクシー代の勘定科目の選び方

タクシー代の勘定科目は主に「旅費交通費」と「接待交際費」の2つです。それぞれの意味合いと使い分け方を解説します。

旅費交通費として計上する場合

旅費交通費とは、業務上必要な交通費や宿泊費を計上するための勘定科目です。営業先訪問や出張など、業務に直結する移動にタクシーを利用した場合は「旅費交通費」で処理します。

旅費交通費の計上例

  • 営業先訪問時のタクシー利用
  • 終電後の帰宅時のタクシー利用
  • 取引先招待の飲み会参加時のタクシー利用

など

接待交際費として計上する場合

接待交際費は、取引先との関係構築・強化を目的とした飲食代や贈答品代などを計上する勘定科目です。取引先との会食後の送迎や、取引先接待でのタクシー利用には「接待交際費」を用います。

接待交際費の計上例

  • 接待相手送迎時のタクシー代負担
  • 二次会会場への移動タクシー代

など

なお、接待交際費で処理するのは、接待の主催側です。

タクシー代を経費として処理する際の具体的な仕訳方法

タクシー代の経費処理における仕訳を、支払方法ごとに簡潔にまとめます。

現金で支払った場合の仕訳

現金でタクシー代を支払った場合、以下のように仕訳をします。
(例)取引先訪問のためタクシーを利用し、現金で支払った
・(借方)旅費交通費 10,000円/(貸方)現金 10,000円
「旅費交通費」に10,000円を計上し、「現金」勘定から10,000円を減額します。

交通系ICカードを利用した場合の仕訳

交通系ICカード(Suica、PASMOなど)でタクシー代を支払った場合、以下のように仕訳をします。
(例)終電後にタクシーで帰宅、交通系ICカードで決済した
・(借方)旅費交通費 5,000円/(貸方)仮払金 5,000円
「旅費交通費」に5,000円を計上し、「仮払金」勘定から5,000円減額します。状況により「貯蔵品」「前払金」を用いることもあります。

タクシーチケットを利用した場合の仕訳

タクシーチケットを用いてタクシー代を支払った場合、以下のように仕訳をします。
(例)接待相手送迎の際、タクシーチケットで決済した
・(借方)接待交際費 15,000円/(貸方)未払金 15,000円
「接待交際費」に15,000円を計上し、「未払金」勘定から15,000円減額します。タクシーチケットは後日請求されるため、「未払金」勘定を用います。

タクシーアプリを使用した場合

タクシーアプリ(Uber、DiDiなど)で支払った場合、クレジットカード払いと同様の処理です。
(例)研修会場までタクシーで移動し、タクシーアプリで決済した
・(借方)旅費交通費 6,000円/(貸方)未払金 6,000円
「旅費交通費」に6,000円を計上し、「未払金」勘定で6,000円を減額します。実際の支払いはクレジットカード会社への支払時に行われます。

タクシー代の経費処理における注意点

タクシー代の経費処理には、いくつかの注意点があります。

  • 領収書などの証憑類は必ず保管する
  • 交通系ICカードはチャージ時点では計上しない
  • 接待時の勘定科目は明確に区分する

タクシー代は税務調査で確認されやすい項目の一つです。経費計上する際は、利用目的や業務関連性を明らかにし、証憑類を適切に保管することが重要です。
交通系ICカードを利用する場合、カードへのチャージ時点では経費計上せず、実際にタクシーを利用した時点で計上するようにしましょう。チャージ時点では経費が確定していないためです。
また、接待時のタクシー代は、接待する側とされる側で勘定科目が異なります。誤った勘定科目での計上は、税務署から指摘を受ける恐れがあるため、適切に区分することが重要です。

タクシー代の経費処理は正しく行いましょう

タクシー代の経費処理は、ルールを守って適切に行うことが重要です。業務上必要であれば、タクシー移動は非常に効率的です。また、タクシーチケットやタクシーアプリなどを利用することで、経費処理の手間も省けます。

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