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ビジネスシーンにおけるタブレットの活用方法
ビジネスでタブレットを使うのは今やめずらしいことではありません。では、タブレットはどのようなビジネスシーンで使われているのでしょうか。今回はビジネスシーンにおけるタブレットのさまざまな活用方法、活用事例をご紹介します。
ビジネスシーンにおけるタブレットの活用事例
タブレットはビジネスシーンでどのように活用できるのでしょうか。まずは一般的な活用方法から見ていきます。
1.ノートやメモとして活用
紙のノートやメモ帳の代わりにタブレットを使う方法です。パソコンにキーボード入力するのとは違い、タブレットでは本物のノートに書くように手書き入力して、画像データとして書いたものを残せます。
メリットは、1台のタブレットに大量にデータを保存して持ち歩けることです。クラウドなどを使って他のデバイスや他の人とデータを共有するのも簡単です。写真、イラスト、動画などのデータと組み合わせることも可能で、タグを付ければ検索性も高められます。
紙のノートやメモ帳より情報を管理、共有しやすいので利便性が高く、スマートフォンよりも画面が大きくノートパソコンより軽量であるため、ビジネスシーンに適していると言えるでしょう。
2.ペーパーレス会議の実施
タブレットを持ち寄って会議に臨めば、ペーパーレスで会議を進行させることもできます。紙の資料を作って配るよりも簡単に情報共有できるのも強みです。その資料に思いついたアイデアを書き込んで見せることも可能で、同時にインターネットで資料を検索して閲覧もできます。
本格的に導入するなら、画面操作やメモを会議参加者同士で共有でき、レーザーポインター機能を備え、遠隔地会議にも対応した会議支援ツールもあります。
3.クライアントとの商談に活用
営業活動やクライアントとの商談は、すでにタブレットを使うのがメインになっている企業も多いでしょう。ノートパソコンと比べても、起動が早く、画面を一緒に見ながら説明ができて、画像の拡大が簡単にできるなどの点で有利です。動画等のメディアを通じたインタラクティブなプレゼンも可能になります。
4.外出時のすきま時間に活用
営業などで外出した際、ちょっとした時間を使ってタブレットで作業ができます。移動時間中でもメール応対や資料作成ができるので、業務効率化にもつながります。タブレットはタッチパネルでフリック入力ができますので、ノートパソコンのように必ずしも着席しなくても使えるのもいいところです。
5.テレワーク、在宅勤務に活用
テレワークや在宅勤務用の端末としてもタブレットが選ばれています。共用打刻でタブレットをタイムレコーダーとして使う機能や、業務報告書を送るといった機能が利用可能です。作業環境にもよりますが、パソコンと併用してタブレットを使うというケースが多いでしょう。
6.BCP対策ツールとして活用
BCP(事業継続計画)対策ツールとしてもタブレットは活用できます。災害時、出社できないような状況に陥った場合でも、社外から会社のシステムにアクセスできれば必要な情報を取り出せます。緊急時の力強い味方として役立つでしょう。
業種別のタブレットの活用方法
一部の業種ならではのタブレットの活用方法というのもあります。以下、具体的な活用事例をご紹介しましょう。
1.飲食業界:レジとしての活用
レストラン、カフェ、居酒屋などの飲食業で導入されているのがタブレットPOSシステム、タブレットPOSレジと呼ばれるシステムです。一般的なPOSシステムはレジ端末やシステム導入の費用が必要ですが、市販のタブレットとクラウドサービスを連携させることで、リアルタイムな売上管理など一般的なPOSシステムが利用できるようになります。
飲食業界だけでなく、小売店などでもタブレットPOSレジは活用されています。
2.貨物倉庫業界:貨物のダメージ情報管理として活用
貨物倉庫業界でもさまざまな形でタブレットが活用されています。その一つが貨物のダメージ情報の管理システムです。カメラ機能とサジェスト機能などによる簡単入力で、画像、ダメージ種別、ダメージレベル、キー情報などを現場で記録することができます。これにより、例えば国際貨物の場合なら税関に提出するダメージレポートなどを簡単に作成可能です。
また、こうした手続きの際にはサインが必要になりますが、これもタブレット上の手書きサインを利用して対応できます。
3.製造業界:作業手順書として活用
工場もタブレットの使用頻度が高い場所です。製造作業マニュアルを電子化し、タブレットで電子ブック化された作業手順書を閲覧できる事例などが代表的でしょう。紙の手順書と違って、最新マニュアルへの差し替えが容易で印刷不要、作業履歴としても活用できるなど、大幅なコスト削減につながります。キーワードなどで検索することで、閲覧が必要な箇所もすばやく探し出せ、動画などでビジュアルイメージを確認しながら作業に携われるなど、実際に作業する人をサポートすることが可能です。
4.金融業界:営業ツールや会議の資料として活用
金融業界では複数の銀行、証券、保険会社が営業ツールや会議の紙資料に代わるものとしてタブレットを使用しています。金融業界でタブレットの使用率が高いのは、紙を使う場合に比べて利便性が高いのももちろんですが、セキュリティ対策にかかるコストが削減できることが理由のひとつだと言えます。
このように、タブレットは今やビジネスシーンになくてはならないデバイスの一つとなっています。既存の作業をタブレットで行うことで作業効率が上がり、コスト削減やセキュリティ向上も実現できる可能性があります。上記の活用事例を参考に、導入を検討してみてはいかがでしょうか。
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