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セキュリティ

サプライチェーンマネジメント(SCM)とは? 目的・仕組みなど

サプライチェーンマネジメントは2000年頃に注目を集めましたが、近年、再度注目を集めています。大企業を中心に導入が進められていますが、その理由は何でしょうか。この記事では、サプライチェーンマネジメントの概要から、必要とされる理由、目的、仕組み、メリット・デメリットについて解説します。

  1. サプライチェーンマネジメント(SCM)とは?
  2. サプライチェーンマネジメントが必要とされる理由
  3. サプライチェーンマネジメントの目的
  4. サプライチェーンマネジメントの仕組み
  5. サプライチェーンマネジメントのメリット・デメリット

サプライチェーンマネジメント(SCM)とは?

サプライチェーンとは、商品の原材料の調達から消費者に渡るまでの生産・流通プロセスのことを表します。サプライチェーンマネジメントは、サプライチェーンにおける「モノ」「金」「情報」の一連の流れを共有し、連携して全体の最適化を図る手法です。

サプライチェーンにおける登場人物としては、メーカーや物流、小売など、さまざまな企業が挙げられますが、それぞれを部分的に最適化することが必ずしも全体の最適化につながるとは限りません。サプライチェーン全体を総合的に最適化する必要があります。

サプライチェーンマネジメントが必要とされる理由

サプライチェーンマネジメントが必要とされる理由はさまざまですが、主に次のような点が挙げられます。

  • ビジネスモデルの変化
  • 企業のグローバル化
  • 競争の激化
  • 少子高齢化
  • 働き方改革の推進
  • 人手不足

など

コロナ禍で急速に普及したフードデリバリー事業を例として、近年ではさまざまなビジネスモデルが創出されています。加えて、企業のグローバル化によって世界規模の物流ネットワークが必要となり、ビジネスモデルの変化と合わせてサプライチェーンの全体最適化が必要とされているのです。

また、日本では少子高齢化が進み人手不足の企業も少なくなく、従来どおりの働き方では十分なパフォーマンスを出せなくなっているといえるでしょう。競合他社との競争で優位に立つためには、今まで以上に効率的で効果的なビジネスの必要性が高まっています。

このような背景から、商品の原材料の調達から消費者に届くまでのサプライチェーンを全体的に最適化するサプライチェーンマネジメントが必要とされています。

サプライチェーンマネジメントの目的

サプライチェーンマネジメントの目的は、サプライチェーンの連携を強化・効率化し、売上を最大化することにあります。サプライチェーンにおける「モノ」「金」「情報」の一連の流れを全体的に共有し、最適化することで目的が達成されます。

部分的に最適化を行うのではなく、全体的に最適化を行うことで過剰在庫や機会損失などを回避し、売上を最大化することが目的です。

サプライチェーンマネジメントの仕組み

サプライチェーンマネジメントでは、調達から販売までの「モノ」「金」「情報」を全体的に共有することで、過剰在庫の削減や機会損失を防ぐ仕組みです。調達→生産→物流→販売という流れに関わる人間・企業をまとめると、サプライヤー→メーカー→物流事業者→小売事業者→消費者となります。

モノは前述の流れで消費者まで届けられますが、金・情報は逆に消費者から届けられます。金・情報をそれぞれの企業で共有せずにいると、最適な供給を実現できません。逆にサプライチェーン全体でこれらの情報を共有できれば、自ずと売上を最大化するために必要なモノの生産につながるでしょう。

サプライチェーンマネジメントのメリット・デメリット

サプライチェーンマネジメントにより、「モノ」「金」「情報」を全体的に共有できるようになることで、正確な需要予測が実現できます。全体で情報を共有できているため、生産・製造に必要な期間であるリードタイムの削減も期待できるでしょう。加えて、過剰在庫・機会損失の回避を実現し、売上の最大化が可能です。

一方で、サプライチェーンマネジメントを実現するためのソリューションの導入コストや、企業間・部署間の密な連携が不可欠であり、一朝一夕で実現できるものではない点はデメリットとして挙げられます。

サプライチェーンマネジメントを実現できれば、人的リソースの適切な管理も可能ですが、実現までには多くのマンパワーが必要です。

サプライチェーンマネジメントは、商品の原材料の調達から消費者に届くまでの生産・流通プロセスであるサプライチェーンにおける「モノ」「金」「情報」の一連の流れを、共有・連携して全体の最適化を図る手法です。変化し続けるビジネスシーンにおいて、売上の最大化のためのサプライチェーンマネジメントは必要とされています。

このようにサプライチェーンは重要視されていますが、サプライチェーンを狙うサイバー攻撃には注意が必要です。サプライチェーンマネジメントと併せて、セキュリティ対策についても考慮する必要があります。
日本は対応が遅い? サプライチェーン攻撃の対策

適切なセキュリティ対策のためには専門の知識・スキルが求められます。日立ソリューションズ・クリエイトでは、サイバーセキュリティインシデントに対する事業継続を支援するソリューションも提供しています。サプライチェーンマネジメントにおけるセキュリティ対策についてお悩みの場合には、ぜひ一度お問い合わせください。

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