セキュリティ
ぜい弱性とは? 企業のリスクと必要な対策を解説

ITシステムを利用するうえで、ぜい弱性は避けて通れないセキュリティ課題の一つです。攻撃者はぜい弱性を悪用するため、ぜい弱性対策は情報セキュリティ対策の基本といえます。ぜい弱性を放置してしまうと、多大な影響を与えかねません。
この記事では、ぜい弱性の基本から主な発生原因や具体的な対策方法について解説します。
ぜい弱性とは何か?企業におけるリスクを理解する
はじめに、ぜい弱性の基本的な知識から見ていきましょう。ぜい弱性によって企業にもたらされる深刻なリスクについても解説します。
ぜい弱性の定義とセキュリティ上の重要性
ぜい弱性とは、システムやソフトウェア、ネットワークに存在するセキュリティ上の弱点や欠陥です。「セキュリティホール」とも呼ばれ、主に外部からの攻撃に対する弱点となり得ます。
ぜい弱性は攻撃者によって悪用されることで、情報漏えいやデータの改ざん、業務の中断を引き起こす原因となります。情報資産に内在するものであり、ぜい弱性を完全に排除することは難しいといえるでしょう。
企業で発生し得るぜい弱性とその影響範囲
ぜい弱性を放置した場合、企業で発生し得るリスクとしては次のようなものが考えられます。
- マルウェア感染
- ランサムウェア感染
- 不正アクセス、不正侵入
- 情報漏えい
- 営業停止リスク
- 信用失墜リスク
ぜい弱性を悪用されることで、マルウェアやランサムウェアに感染する可能性があります。特にランサムウェアに感染した場合、重要データが暗号化されて身代金を要求されるため、企業活動に大きな影響を与えるでしょう。
その他にも、ぜい弱性を悪用されて社内ネットワークへの不正アクセスを許してしまったり、機密情報・顧客情報が流出してしまったりする可能性もあります。このような事態を引き起こせば、企業の信頼を失いかねません。
ぜい弱性の主な発生原因と分類
ぜい弱性の発生原因は、主に「技術的要因」と「人的・組織的要因」に分けられます。適切な対策のためにも、ぜい弱性の発生原因について理解を深めましょう。
ソフトウェアや設定ミスによる技術的な原因
あらゆる情報資産には、技術的な要因によるぜい弱性が内在していることを認識することが重要です。ソフトウェアであれば、プログラミング時のコーディングミスや、設計時におけるバグがぜい弱性になり得ます。
また、外部ライブラリやフレームワークにぜい弱性があり、それらを利用するソフトウェア全般が影響を受けることも少なくありません。このようなぜい弱性は、開発当初は問題がなくとも、後からぜい弱性として発見されることが多くなっています。
人的ミスや管理体制に関わる組織的な原因
人的・組織的要因の最たる例としては、設定ミスなどのヒューマンエラーがセキュリティ上の欠陥を生み出すケースです。
また、運用でセキュリティ面を担保していた場合、人のうっかりミスや好奇心などからマニュアル外の事象を発生させ、それがぜい弱性につながることも考えられます。
新たなサイバー攻撃手法が登場することで、従来は問題がなかった設定や運用がぜい弱性となるケースもあります。人が関わる部分であり、対策に力を入れても思うように実現できないことも少なくありません。
ぜい弱性への具体的な対策と管理方法
ぜい弱性の対策は、技術的・人的観点から包括的に実施することが重要です。ここでは、それぞれの具体的な対策方法について解説します。
ぜい弱性診断とパッチマネジメントの実施ポイント
ぜい弱性への技術的な対策としては、まずは情報資産を常に最新の状態に保つことが重要です。システムを構成するソフトウェア・サービスは、アップデートを繰り返しており、その中にはぜい弱性対策のパッチも提供されています。
OSにも定期的に更新プログラム(セキュリティパッチ)が提供されているため、これらを適用し、既知のぜい弱性への対策を徹底することが重要です。これらを実施するためには、IT資産管理によるシステム構成の洗い出しと分類・整理が欠かせません。
セキュリティ教育と運用の継続的改善が不可欠な理由
IT環境は常に変化し続けており、ぜい弱性に関しても同様です。常に情報を収集し、新しいぜい弱性や攻撃者の手法などを理解しておくことで、適切な対策が取れるようになります。
組織としては、ぜい弱性の判断基準を明確化することで、リスク評価や優先順位付けの迅速化が実現可能です。そのためには、社内システムの構成を可視化し、ぜい弱性対応のルールや基準を事前に設定する必要があります。
ぜい弱性対策は経営とITの両輪で進めよう
企業におけるぜい弱性への備えは、IT部門だけでなく、経営層も関与すべき重要な課題です。技術的な対策と組織的な管理体制の両面から包括的にアプローチすることで、サイバー攻撃から企業を守る強固なセキュリティ体制を構築できます。
また、ぜい弱性管理は継続的なプロセスであり、定期的な評価と改善を通じて企業の情報資産を保護し続けることが不可欠です。経営層のリーダーシップのもと、IT部門と連携した戦略的なセキュリティ対策により、企業の信頼性と競争力を維持していきましょう。
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参考:独立行政法人情報処理推進機構(IPA)「情報セキュリティ」