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ChatGPTとは? 始め方や賢い活用方法などわかりやすく解説

ChatGPTは、対話形式でAIが人間の質問に回答するジェネレーティブAI(生成系AI)の一種です。2022年11月にリリースされて以降、急速に利用者が増え、多くのメディアで取り上げられるようになりました。この記事では、そんなChatGPTの基本知識から解説します。ChatGPTの仕組みや始め方、活用方法なども解説するため「これからChatGPTに触れてみたい」と考える方に向けた内容となっています。
ChatGPTとは
ChatGPTとは、まるで人間と対話しているかのように質問した内容に回答する対話型のAIサービスです。アメリカのOpenAI社が開発・提供しているサービスで、正式名称はChat Generative Pre-trained Transformer(文章生成モデル)です。学習済みのAIを活用するジェネレーティブAI(生成系AI)の一種で、13歳以上(但し18歳未満は保護者の許可が必要)であればアカウントを作成することで使い始めることが可能です。
ChatGPTの仕組み
ChatGPTは、OpenAI社が独自に開発した「GPT」と呼ばれる言語モデルを利用しています。GPTはLLM(Large Language Models)と呼ばれる大規模言語モデルの一種です。OpenAI社は2022年11月にGPT-3.5を利用した「ChatGPT-3.5」を無料で公開し、2023年3月にはGPT-4.0を利用した「ChatGPT-4.0」を有料で公開しています。ChatGPT-4.0は、3.5よりも高精度で文書作成だけでなく画像・音楽・動画の生成も可能です。
GPT-3.5とGPT-4.0はどちらも学習済みのAIであるため、新規にAIを学習させる必要がありません。利用者はただ質問を投げかけ、回答を得るだけです。ただし、回答が間違っている場合には間違っていることを伝えると、さらに学習を進めてより適切な回答を得られます。
ChatGPTの利用に関するよくある質問
ChatGPTを利用する際のよくある質問をまとめました。以下は執筆時点(2023年7月)の情報であり、利用する際には内容が変わっている可能性もあるため、実際に利用する際には別途確認することをおすすめします。
ChatGPTは無料で使える?
ChatGPTは無料でも利用できます。無料版はChatGPT-3.5となり、有料版ではChatGPT-4.0を利用することが可能です。
ChatGPTの情報は正確?
ChatGPTは精度の高い回答を行いますが、必ずしも情報が正しいとは限りません。また、ChatGPT-3.5は2021年9月までのデータを使って学習されており、以降の情報が必要となるような回答については、特に注意したほうが良いでしょう。
ChatGPTに個人情報・機密情報を入れても大丈夫?
入力した内容はOpenAI社に送信され処理されるため、個人情報を送信すると個人情報保護法に抵触すると考えられます。ChatGPTに個人情報や機密情報を入力しないよう注意が必要です。
ChatGPTの著作権は? 商用利用してもよい?
ChatGPT の利用規約によると、ChatGPTによって生成された回答文の著作権は質問者にあり、商用利用することも可能だとされています。ただし、生成されたテキストが既存の著作物と類似した内容になっていた場合、公開すると著作権侵害とみなされてしまう可能性も考えられます。
ChatGPTの始め方
ChatGPTはメールアドレスを登録してアカウントを作成すれば利用できます。以下は執筆時点(2023年7月)での登録の手順です。
- ChatGPTのページにアクセス
- 「Sign up」を選択
- メールアドレスの入力、またはGoogle、Microsoft、Appleのいずれかのアカウントと連携
- 名前と生年月日を入力
- 携帯電話の番号を入力
- SMSに届く番号を入力
実際に登録できたら「Send a message」に質問を入力してみましょう。日本語でも問題なく利用でき、もちろん回答も日本語で行われます。
ビジネスにおけるChatGPTの活用方法
ChatGPTは、ビジネスでも活用できます。ここでは、代表的な活用方法を簡単に見ていきましょう。
※いずれの活用方法においてもChatGPTの回答結果が必ずしも正しいとは限らないため、注意が必要です。ファクトチェックはしっかりと行いましょう。
資料作成
ChatGPTは文章生成を得意としており、必要な情報を入力すれば資料を作成することにも利用できます。
プログラミングやコーディング
プログラミング言語を指定して質問すれば、サンプルコードを得られます。また、エラーが発生するコードを質問として入力し、誤りを訂正してもらうような活用も可能です。
文章の作成・校正・要約
新たな文章の作成だけでなく、既存の文章の校正や要約にも利用できます。資料作成と同様に、さまざまな書類の作成に活用する例も多く報告されています。
情報収集
検索エンジンを使って情報を収集するよりも、より人と会話するようなイメージで情報収集が行えます。ただし、必ずしも正しい情報を得られるとは限らないため、精査できるだけの知識は持っている必要があるといえます。
翻訳
言語を指定すれば、簡単に翻訳できます。作成した文章を英語や中国語に翻訳する、海外の情報を日本語に翻訳する、といったような使い方が可能です。
相談
ChatGPTはさまざまな情報を学習しているため、さまざまな相談事に回答できます。ある程度は日本の法律なども学習していることから、法律に関わる相談もできるでしょう。ただし、何度も言うように必ずしも情報が正しいとは限りません。
表計算ソフトの関数作成
プログラミングと同様に、Excelなどの表計算ソフトにおける関数の作成も可能です。やりたいことを質問してサンプルコードを作成する、というような使い方で関数を作成できます。
ChatGPTは手軽に利用できる学習済みのテキスト生成AIです。まるで人間と会話しているかのように回答を得られます。無料版ではGPT-3.5が利用されていますが、有料版のGPT-4.0であればさらに精度が高く、テキストだけでなく画像・音楽・動画の生成も可能です。ビジネスでの活用例も増えており、今後さらに活用される機会が増えるでしょう。
ChatGPTに限らず、今後の企業活動ではAIの活用は欠かせないものとなります。日立ソリューションズ・クリエイトでは、生成AIの環境提供から教育、課題整理や価値検証支援、個別システム開発まで、お客さまのビジネスにおける生成AIの導入と生成AIを活用した業務効率化を支援する「AIプラス 生成AIソリューション」を提供しています。生成AIの業務活用についてお悩みの場合は、ぜひご相談ください。
※「GPT」は米OpenAI OpCo, LLCの商標です。