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シンギュラリティとは? どのようにAIを活かしていくのか

シンギュラリティとは? どのようにAIを活かしていくのか

AI(人工知能)の開発が進んで広く知られるようになり、「シンギュラリティ」という概念についても強い関心を寄せられるようになりました。2045年にAIの発達によってもたらされるとも言われるシンギュラリティとはどのようなもので、私たちにどのような影響があると考えられているのでしょうか。
シンギュラリティが到来することで起こるといわれる変化と、AIの活用を考える上で突きつけられることになるかもしれない課題についてご紹介します。

シンギュラリティとは

シンギュラリティとは、AIの性能が全人類の知性の総和を超える転換点(技術的特異点)を指す言葉です。人工知能研究の世界的な権威であるレイ・カーツワイル博士によって、2005年に発表された著作「The Singularity Is Near: When Humans Transcend Biology」の中で提唱されました。シンギュラリティは未来学上の概念であり、その到来は未来予測における仮説の一つです。

哲学者ジョン・サールがいうような意識または精神が宿る「強いAI」、あるいは汎用人工知能(AGI)のような高レベルのAIが誕生すれば、その思考能力が人間の頭脳の限界を超えることは容易に想像できます。それだけではなく、シンギュラリティではAIが自らプログラムを組んで改良を重ね、より高度なAIを生み出すようになり、間もなく加速度的なスピードでAIが進化して世の中に劇的な変化をもたらすと考えられています。

シンギュラリティはいつ来る? 2045年問題とは

「シンギュラリティは2045年に訪れる」とカーツワイル博士は述べています。この予測はコンピューターの性能は指数関数的に向上するという傾向から計算されたものです。根拠とされるのは、アメリカの半導体メーカーであるインテル社創業者の1人、ゴードン・ムーアが1965年に示した「半導体の集積密度は18~24か月で倍増する」という有名な半導体業界の経験則、「ムーアの法則」です。

2045年にシンギュラリティが到来すると、テクノロジーの進化は無限大になるとされています。その後のAIの進化と進化したAIがもたらす新しいテクノロジーは、人類の予測・予想をはるかに超えたものになる可能性があります。

私たちの生活はどうなる? シンギュラリティが人類に与える影響

2045年問題は、地球上で最も知能が高いという人類のポジションがAIによって取って代わられるというショッキングな出来事を示しています。シンギュラリティの到来は大きな価値観の転換をもたらすと考えられます。
AIによって多くのことが自動化され、さまざまなモノの生産コストは大きく下がるでしょう。生産や流通にも人が関与しなくなるはずです。多くの職業がAIに奪われるともいわれていますが、その先の世界では人々は働くことから解放されるかもしれません。そのとき、人間は何をして生きるのかが問われるようになるともいわれています。

ただし、実際に生活がどう変わるのか、人類がAIとどう相対するのかなどといったことについて、正確な答えはまだ誰にも分りません。シンギュラリティが本当に到来したとしても、その先のことはまだ予測不可能だとしかいえないのです。

シンギュラリティが来ない可能性

今あるAIが今後、さらに高度に発達していくことは間違いありません。さまざまな分野でAIが活用されるようになることを疑う人もいません。しかしそれが進化と呼べるようなレベルにまで達するかは未知数です。シンギュラリティは起きないと考える人たちもいます。AIは過去に何度も過大評価されてきたという指摘もあります。

それでも、AIやコンピューター、ロボット、アンドロイドなどに人間のような自我が芽生え、人類と対立するというのはこれまで何度もSFの世界で描かれてきました。実際にAIテクノロジーは現実世界の中に入り込んでいます。無人で走る自動運転車はこれから数年のうちに世界中に普及していくでしょう。多くの生産工場ではロボットが作業を行い、生産管理はIoTによって収集される情報に基づいてAIが行うようになるといわれています。これまで熟練者の経験や勘に頼っていたようなことをAIが正確無比に、ときには人間よりもうまく再現するような未来はすぐそこに来ています。

パソコンやインターネット、スマートフォンが普及して人々の生活が以前とは明らかに変わったように、AIがもたらす未来が何らかの大きな変化をもたらすことは確実です。

今後どのようにAIを活かしていくのか

AIを使って何をするのか、AIをどのように活用すれば人々が幸せになれるのかは、これから真剣に向き合っていかなければならない大きな課題です。

AIが普及することでなくなる仕事・なくならない仕事がある一方で、AIを管理するという新しい仕事も生まれます。そして高度に発達したAIを活用していく中で、管理者である人間が理解できない領域が生じるリスクについても考えておくとよいでしょう。

2045年に迎えることになるといわれるシンギュラリティ。それが実際に到来するにしろ、しないにしろ、AI技術の進歩とそれがもたらす変化について注視しておきましょう。今後20~30年のうちに社会がどう変わっていき、その中でどのようにAIを活かしていくのかということについて大きな関心を持ち、意識しておくことが重要だといえそうです。