経営層の『その判断』が明暗を分ける
金融機関向けサイバーセキュリティ危機管理研修を提供開始

2025年12月23日
株式会社日立ソリューションズ・クリエイト

株式会社日立ソリューションズ・クリエイト（本社：東京都品川区、取締役社長：南章一、以下、日立ソリューションズ・クリエイト）は、企業のサイバーセキュリティの人材育成、組織体制の強化を支援する「サイバーセキュリティトレーニング」に、経営層向け研修として「サイバーセキュリティ危機管理研修（金融機関編）」を新たに追加し、12月23日から販売開始します。
本研修では、実務で直面する「初動判断」「説明責任」「業務継続」の３つの対応を実践的に習得でき、経営層がサイバー攻撃を「経営危機・社会リスク」として認識し、有事の際に適切な初動判断と説明責任を果たすこと、さらに自組織およびパートナー企業・委託先まで視野に入れたサイバーレジリエンス経営体制の構築に貢献します。

サイバーセキュリティトレーニングのメニュー体系

2025年7月に内閣官房に設置された国家サイバー統括室は、重要インフラ^*1事業者に対し、経営の重要事項としてサイバーセキュリティを取り込むことを推進しています。特に、自然災害、管理不良、サイバー攻撃などによる障害に備えた体制を整備し、障害発生時に適切に対応して迅速に復旧することで、重要インフラサービスの継続的提供を実現することが重要です。このため、経営層、CISO^*2、戦略マネジメント層、システム担当者を含めた組織全体での対応が必須とされています。

*1: 重要インフラ：重要インフラ分野は、国家サイバー統括室が策定した「重要インフラのサイバーセキュリティに係る行動計画」に定められている「情報通信」、「金融」、「航空」、「空港」、「鉄道」、「電力」、「ガス」、「政府・行政サービス」、「医療」、「水道」、「物流」、「化学」、「クレジット」、「石油」および「港湾」の15分野からなる。
*2: CISO：Chief Information Security Officerの略。企業や組織における最高情報セキュリティ責任者のこと。

日立ソリューションズ・クリエイトは、長年にわたり金融機関向けのシステム運用において豊富な実績を有しており、金融業界特有のセキュリティ要件や規制対応に精通しています。この金融分野における知見と、サイバーセキュリティ人材育成で培ったノウハウを融合させ、金融機関が直面する実際の課題に即した研修プログラムを提供します。
本研修は特に、金融機関の経営層の皆さまを対象としたヒアリングを通じて得られた「経営層に求められる実践的なサイバーセキュリティ対応力」に関する意見や要望を反映し、構成しています。こうしたヒアリングの中で得た、今求められている実用的な内容を提供することで、脅威を増すサイバー攻撃に対抗します。
さらに今後、他の重要インフラ分野（鉄道、電力など）の経営層向けに特化した研修を順次追加する計画をしています。重要インフラを中心にサイバーセキュリティトレーニングの提供を通じ、お客さまのサイバーセキュリティ対応力の向上だけでなく、お客さまの安心、安全なビジネス継続に貢献します。

本サービスの研修効果

金融庁ガイドラインが要求する取締役会の役割（基本方針策定・態勢整備・年1回以上の検証）を実務レベルで理解
経営層が取るべき初動行動と説明責任（いつ・誰が・どこまでを・どのように）を具体的に習得
サイバーレジリエンス経営（経営・BCP^*3・CSIRT^*4統合）の必要性を認識
自社のガバナンス体制・委託管理・報告ルートの再点検指針を獲得

*3: BCP：Business Continuity Plan（事業継続計画）の略。地震、台風、火災、そしてサイバー攻撃といった有事が発生した際、企業や団体が、事態にどう対処し、事業をどう復旧させるかなどの計画のこと。
*4: CSIRT：Computer Security Incident Response Teamの略。コンピューターやネットワーク（特にインターネット）上で、何らかのセキュリティの問題が起きていないかどうか監視するとともに、万一問題が発生した場合に、その原因解析や影響範囲の調査を行ったりする組織の総称。