IoT
IoTデバイスのセキュリティ脅威と対策
業務の効率化や生産性の向上が期待できるとして、さまざまな業界でIoTの活用が進んでいます。IoTデバイスはネットワーク(インターネット)に接続することから、セキュリティ対策が欠かせません。IoTデバイスのセキュリティ対策として、どのようなことが考えられるのでしょうか。
この記事では、IoTデバイスのセキュリティの脅威と併せて、政府が定めたIoTセキュリティガイドラインを基に対策方法を解説します。
IoTデバイスのセキュリティ脅威
さまざまなモノをネットワークに接続し、相互に情報をやり取りできるようにすることを指すIoTでは、主に小型デバイスを中心としたIoTデバイスを用います。その際に注意すべき点がIoTデバイスのセキュリティ対策です。
IoTデバイスもパソコンやスマートフォンと同じようにサイバー攻撃の対象になり得ます。IoTデバイスを直接攻撃し、機器を制御できないようにしたり、情報を盗んだりする攻撃が考えられるでしょう。
また、IoTデバイスを攻撃の踏み台にし、情報を取りまとめるサーバーを攻撃することも考えられます。IoTデバイスもネットワークに接続する以上、セキュリティ対策は必要不可欠です。
政府が定めた「IoTセキュリティガイドライン」
IoTは私たちのこれからの生活にとってなくてはならないものです。IoTの普及にともない、政府は「IoTセキュリティガイドライン」を公開しました。
IoTセキュリティガイドラインは、IoTの性質を理解した上で具体的な脅威の事例や特有の性質を踏まえたセキュリティ対策の必要性について語られています。IoTセキュリティガイドラインでは、対策の指針として次の5つが挙げられています。
- IoTの性質を考慮した基本方針を定める
- IoTのリスクを認識する
- 守るべきものを守る設計を考える
- ネットワーク上での対策を考える
- 安全安心な状態を維持し、情報発信・共有を行う
IoTではさまざまなモノ(機器)が相互にネットワークに接続することで、セキュリティリスクが新たに発生します。例えば、適切なセキュリティ対策を施していない世界中のWebカメラが無断で公開されてしまう事例もありました。
これは、IoTの性質やリスクを認識しておらず、対策が取れていないために発生した事例です。IoTの活用によってネットワーク上にどのような情報が流れ、何を守るべきかをしっかりと明確にした上で対策を取る必要があります。
より詳しく知りたい方は、「IoTセキュリティガイドライン」をご確認ください。
IoTデバイスのセキュリティ対策
IoTデバイスのセキュリティ対策は、主に次のような流れで実施します。
- 現状調査と方針の策定
- 調査結果を基にしたリスクの想定
- 対策を検討し実施
- 実施後も継続的な状況把握、対策強化を行う
まずは、どのような機器がネットワークに接続されており、どのような情報をやり取りしているのかを把握することが重要です。そのうえで、具体的にどのようなセキュリティリスクがあるかを検討して対策します。
IoTを取り巻く環境は変化し続けており、サイバー攻撃も多様性を増していることから、対策実施後も継続的に状況を把握し、対策を強化する必要があります。
より具体的な対策方法としては、次の4点が挙げられます。
- IoTデバイスの動作記録を残す
- 機能や用途に応じたネットワーク接続を行なう
- 初期設定のまま利用しない
- 認証機能を導入する
IoTデバイスの動作記録をログとして保存しておけば、有事の際に対応がしやすくなるだけでなく、日々の動作と異なる動作をした場合に気づきやすくなります。また、むやみにネットワークに接続するのではなく、必要最小限の機能・用途に応じて接続することも重要です。
加えて、初期設定のまま利用しているとIDやパスワードが推測しやすく、不正アクセスのリスクが増します。認証機能がない場合はネットワーク単位で認証機能を導入し、不正アクセスを防ぐ仕組みを作ることが重要です。
私たちの生活を大きく変える可能性を秘めたIoTを安全に利用するためには、セキュリティ対策が欠かせません。日立ソリューションズ・クリエイトでは、お客さまのIoTデバイスに合わせてソフトウェアエージェントを最適な状態にカスタマイズして提供する「IoTデバイス向けセキュリティソリューション」を提供しています。
「IoTデバイスに対するサイバー攻撃の対策がわからない」「IoTデバイスを現場で管理できる運用になっていない」などの課題を抱えるお客さまに最適なソリューションです。IoTデバイスの活用を検討されている場合には、「IoTデバイス向けセキュリティソリューション」の導入も検討してみてはいかがでしょうか。
また、IoTデバイスについてもっと詳しく知りたい方は「IoTデバイスとは?種類や活用されている分野・事例など」の記事でも解説していますので、こちらもぜひご覧ください。
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