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IoTデバイスとは? 種類や活用されている分野・事例など

あらゆるモノをネットワークに接続するIoTは、さまざまな業種で導入が進んでいます。IoTを実現するためのデバイスである「IoTデバイス」にもさまざまな種類があり、具体的な活用事例などを知りたい方も多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、IoTデバイスの基礎知識と併せて、その種類や活用事例について紹介します。

  1. IoTデバイスとは?
  2. IoTデバイスの種類
  3. IoTデバイスが活用されている分野とその事例

IoTデバイスとは?

IoTは、さまざまなモノをネットワーク(インターネット)に接続し、相互に通信することを意味した言葉です。このIoTのネットワークに接続する機器がIoTデバイスであり、身近な例でいえばスマートフォンが該当します。

機器同士がネットワークで繋がり、相互に通信できるようになることでさまざまな情報をやり取りできるようになります。各機器が取得した情報を使って業務の効率化に活用したり、生活をより便利にしたりすることが可能です。

近年、5G(第5世代移動通信システム)が登場したことでIoTの普及はより進むと見られており、企業が抱えるさまざまな課題を解決するための手段としても注目されています。

IoTデバイスの種類

IoTデバイスと一言にいっても、その種類はさまざまです。スマートフォンやタブレットなどもIoTデバイスの一種ですが、特定の情報を取得することを目的としたIoTデバイスも存在します。

例えば、監視カメラや監視センサーなどは情報の取得に特化したIoTデバイスであり、工場内の様子や機器の温度、稼働状況などを常時取得して送信することが可能です。

その他にも、身につけるIoTデバイスとしてスマートウォッチやスマートグラスなどが挙げられるでしょう。ネットワーク経由で操作する電子錠や照明・空調設備なども存在し、IoTデバイスは非常に多種多様です。

これらのIoTデバイスが取得した情報は、IoTゲートウェイなどを介してインターネット経由で情報を処理することが主流です。また、IoTデバイスは「エッジデバイス」などとも呼ばれることがあるため、覚えておくとよいでしょう。

IoTデバイスが活用されている分野とその事例

IoTデバイスの活用事例として、医療、産業、輸送分野での事例をそれぞれ紹介します。

医療分野

従来は対面で診察、治療を行うことが一般的ですが、カメラやロボットをはじめとするIoTデバイスを使ってさまざまな情報を取得することで、遠隔治療を行えるようになります。

遠隔手術も実用化され始めており、執刀の際にどのくらいの圧力をかけているかを検知できる圧力センサーを用いることで、手術も遠隔地から行うことが可能です。法改正によって情報通信機器などを用いた遠隔治療が医療行為の一部として認められるようになり、今後はさらに普及することが予想されます。

産業分野

自動車の自動運転技術の実現にもIoTデバイスは活用されています。自動車に各種センサーを取り付け、道路状況や速度・車間距離などの情報を随時取得して処理することで、自動運転を実現しています。

その他にも、工場の生産性向上や品質管理の向上を目的とした「スマートファクトリー(スマート工場)」では、IoTデバイスは中核となる存在です。カメラやセンサーなどのIoTデバイスを用いて収集したデータによって工場内部を見える化し、機器異常などの有事の際もすぐに対応できる環境が構築できます。

とある金属加工メーカーでは、生産設備のデータをリアルタイムに取得するIoTプラットフォームを開発し、機器の稼働監視の自動化を実現しました。その結果、製造工程の自動化と人件費の削減に成功し、生産性の向上を実現しています。

輸送分野

輸送分野では自動倉庫(品物の入庫や出庫作業をオートメーション管理する倉庫)の実現や、資材の探索時間の削減などにIoTが活用されています。

ID情報を埋め込んだRFタグから電波を用いて情報を読み書きする「RFID」を活用し、大量の資材から必要な資材を探し出す効率を高めたり、管理する工数を減らしたりすることが可能です。

また、RFIDを用いた自動倉庫の実現をめざす取り組みも積極的に行われており、大きな課題の一つである人手不足を解消するための手段として用いられています。

その他にも、大手輸送会社では、ドライバーと車両の健康状態を自動計測する「スマート点呼」を開発した事例もあり、輸送分野の中でもさまざま方法でIoTデバイスが活用されています。

あらゆるモノをネットワークに接続するIoTにおいて、接続する対象となるモノのことをIoTデバイスと呼びます。スマートフォンやタブレット、スマートウォッチなどをはじめ、監視カメラやセンサーなどさまざまな種類のIoTデバイスが存在します。業務の効率化を目的としたIoTデバイスの活用も積極的に行われており、今後はその重要性が増していくことが予想されます。

日立ソリューションズ・クリエイトでは、製造現場向けIoTソリューションを提供しています。「製造現場のQCDを強化したい」という課題を解決するためのソリューションであり、IoTデバイスの活用と併せて導入を検討してみてはいかがでしょうか。

なお、IoTデバイスを活用する際にはセキュリティに注意する必要があります。詳しくは「IoTデバイスのセキュリティ脅威と対策」にて解説していますので、こちらもぜひご覧ください。

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