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働き方改革 テレワークの課題と解決策とは? 企業の成功事例も紹介


テレワークの課題と解決策とは? 企業の成功事例も紹介

新型コロナウイルス感染症の影響もあり、テレワークを導入する企業が増加しました。そして導入が進むに連れて、その課題も明らかになってきています。どのような課題と解決法があるのか、成功事例も含めてご紹介します。

テレワークを導入する企業は増えている

テレワーク導入が進むきっかけを作ったのは、2019年の働き方改革関連法の施行だといえるでしょう。そして、2020年に新型コロナウイルス感染症が拡大。その影響によってテレワークの事業継続性という側面が改めて見直されることに。多くの企業が在宅勤務を取り入れ、テレワークという言葉が広く知られるようになりました。

しかし一方で、テレワークに関するさまざまな課題も浮き彫りになってきました。

テレワークに伴う企業の課題

テレワークの導入・運用に伴い、企業が向き合うことになった課題を見ていきましょう。導入前の課題と、運用後の課題を整理して説明していきます。

テレワーク導入前の課題

最初のハードルになりやすいのが、社員の就労の実態をどうやって把握するのかという点です。テレワークはいつ仕事を始めていつ終えたのかの把握が困難です。また勤務態度や進捗状況もわかりづらく、人事評価をどうするのかという問題も出てきます。

コミュニケーションや情報共有の方法も課題です。メールや電話、FAXだけでは明らかに限界があります。

情報漏えいなどセキュリティ面の不安も見過ごせません。PCなどの端末とデータの扱い、インターネット回線の安全を一元管理するのが難しくなるためです。

テレワーク運用後の課題

実際にテレワークの運用を始めると、事前にあまり想定していなかったような課題も出始めます。

勤怠管理はメール・電話で上司に連絡を入れる方式、Excelに社員自身が勤務時間や仕事内容を記入する方式などが実施されましたが、手間がかかるうえ、管理も面倒です。

勤務態度・進捗状況の把握は、カメラによる常時モニタリング、画面上の着席・退席ボタンを押すようなPC監視ツールを導入した企業もあります。しかし、休憩時間なども含め常に監視しているといった行き過ぎた管理はプライバシー侵害やパワハラ行為につながるとの指摘もされています。

コミュニケーション・情報共有はWeb会議システム、チャットツールの活用が広がりました。しかし、一方で雑談など気楽なコミュニケーションの重要さが再認識されています。また、紙書類の申請や確認、押印のために出社するケースが頻発することも話題になりました。

セキュリティはテレワークに特化した社内ルールの策定、セキュリティリテラシーの向上が問われるようになっています。内部不正やサイバー攻撃に対するリスク管理も課題です。

さらに根本的な点として、テレワークを長期継続させる場合、既存のオフィス業務に慣れた社員一人ひとりの意識をどのように変えていくのかも問題視されるようになりました。テレワークを浸透・定着させる必要性が強調され、その方法が問われるようになっています。

テレワークの課題に対する解決策

上記のような課題に対する解決策は、少しずつ確立されてきています。項目別に見てみましょう。

勤怠管理

勤務時間の把握は勤怠管理ツールを活用するのが最もスマートな解決方法でしょう。業務の工数や進捗状況が把握できる、位置情報が記録できる、給与システムと連携できるといった機能も装備されるようになり、用途に応じた選択が可能です。

人事評価

人事評価は評価項目の明確化と共有を進め、成果主義を基本とした目標管理制度(MBO:Management By Objectives)を導入することが解決策のひとつになるでしょう。成果主義を徹底しすぎると数値化できない業務に対する不公平感が生じるおそれもあるため、業務プロセスの可視化による新しい評価の仕組み作りも求められます。

コミュニケーション

Web会議システムやチャットツールの使い方には工夫が必要です。自社の業務内容や企業文化に適合する方法を模索しながら改善を続ける企業が増えています。Web会議による朝礼の実施、チームや案件ごとのチャットルームの活用、社内SNS、電子会議室、電子掲示板など複数ツールの使い分けなどによって、コミュニケーションや情報共有の幅を広げることが可能です。

ペーパーレス化

テレワークでは、申請書や稟議書などの社内承認プロセスはワークフローツールを活用するのが主流になっています。紙の書類やハンコ文化からの脱却も進みつつあります。

セキュリティ

社内でテレワークのためのルールを策定して共有する他、テレワーク向けのセキュリティソリューションの活用を進める企業が増えています。セキュリティソリューションでは、テレワーク環境から基幹システムの設定を変更するなど、管理者が作業を行う際のクロスチェック、内部不正や許可していないアプリケーションのインストールを防ぐための操作監視、サイバー攻撃対策などの機能を利用できます。

意識改革

社員の意識を変えるにはトップダウン方式でのテレワークの推進や、大胆な制度改革が必要となります。社員への在宅勤務手当や補助金の支給などを行う企業も出てきています。

テレワーク導入の成功事例

最後に、テレワーク導入に成功している事例をご紹介します。

製造業

男性向けコスメブランドを展開するA社は、2020年秋からテレワークを推進するために、在宅勤務対象者を拡大し、テレワークの回数制限を廃止、在宅勤務手当支給などの取り込みを実施しました。他にもフレックスタイム制のコアタイムを撤廃、通勤手当を実費で支給するなどの制度改革を実践。テレワークにはなじみにくいと言われる製造業ですが、「できるところから始める」やり方で社員のテレワーク活用を全面支援しています。

建設業

社員40名ほどの電気工事会社であるB社は、建設現場に設置する現場事務所をサテライトオフィス化することでテレワークを推進しています。コミュニケーションや情報共有はWeb会議システム、チャットツール、社内Wikiツールを活用。事務作業のみの日は在宅勤務もできる制度を作り、現場でも自宅でも設計図や指示書、工事報告書の作成が可能な環境を整えています。「現場のある仕事」でも、工夫次第でテレワークが導入できるという事例です。

総合ITベンダー

2017年からテレワーク制度を導入しているC社は、コロナ禍によりテレワーク実施率が増加し、緊急事態宣言後は全社員の9割にまで拡大しました。国内グループの従業員は原則テレワーク、オフィス全席フリーアドレス化、2020年から3年でオフィス面積を半減という方針を打ち出しています。通勤定期券は廃止し、在宅勤務のための環境整備費用補助金を月額5,000円支給。最適な働き方を社員が選んで使い分けられる環境作りを強力に推し進めています。

テレワークはコロナ禍を乗り切るためだけではなく、多様な働き方を実現させる施策として定着していくと考えられます。テレワークの課題に向き合い、導入と運用を進めていきましょう。

※Excelは、米国Microsoft Corporationの米国およびその他の国における登録商標または商標です。