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セキュリティ

情報セキュリティの目的とは? 企業における重要性など

デジタル社会の進展により、企業が扱う情報の価値と量は飛躍的に増大しています。しかし、その一方で情報漏えいやサイバー攻撃のリスクも高まっています。そのため、現代のビジネス環境において、情報セキュリティは企業の持続可能な成長と信頼性を支える基盤といえるでしょう。
この記事では、情報セキュリティの目的について、基本から企業における重要性や取るべき具体的な対策について解説していきます。

  1. 情報セキュリティの目的
  2. 情報セキュリティの基本
  3. 企業における情報セキュリティの重要性
  4. 企業が取るべき情報セキュリティ対策
  5. 情報セキュリティの目的や重要性を再確認し、対策に取り組みましょう

情報セキュリティの目的

情報セキュリティの目的は、企業が安心・安全に目的を達成するためにサポートすることです。「事業を継続・発展させるために、降りかかるさまざまな脅威・リスクから企業を守ること」が情報セキュリティの目的といえるでしょう。
より具体的な目的の内容としては、次のようなものが挙げられます。

情報漏えい防止

企業の機密情報や顧客の個人情報が外部に漏えいすることを防ぎます。情報漏えいを防ぐことで、企業の信用失墜や損害賠償リスクを回避します。

法規制遵守

個人情報保護法やGDPR(EU一般データ保護規則:General Data Protection Regulation)などの各種法規制を遵守し、法的リスクを回避します。コンプライアンス体制の構築は、企業の社会的責任を果たす上でも重要です。

顧客信頼の維持

適切な情報管理を行うことで、顧客からの信頼を獲得・維持します。これは長期的な取引関係の構築や新規顧客の獲得にもつながります。

事業の継続

サイバー攻撃や自然災害などによる情報システムの停止を防ぎ、事業の継続性を確保します。迅速な復旧体制の構築も含まれます。

情報セキュリティの基本

情報セキュリティについて、最低限知っておくべき知識を解説します。

情報セキュリティとは?

情報セキュリティとは、企業や組織が保有する重要な情報資産を、さまざまな脅威から守るための取り組みを指します。これには、デジタルデータだけでなく、紙媒体の情報や口頭でのコミュニケーションも含まれます。

情報セキュリティの3要素

情報セキュリティでは、特に次の3つの要素が重要です。

  • 機密性(Confidentiality):情報が許可された者のみアクセス可能であること
  • 完全性(Integrity):情報が正確で改ざんされていないこと
  • 可用性(Availability):必要な情報がいつでも利用可能であること

情報セキュリティは、この3つの要素を基準に対策を行うことで、情報資産をさまざまな脅威から守ることができます。これら3要素については、こちらの記事で詳しく解説しているため、併せてご覧ください。

→「押さえておきたいセキュリティの3要素とは

企業における情報セキュリティの重要性

企業にとって情報セキュリティの確保は、単なるリスク管理以上の意味を持ちます。適切な情報セキュリティ対策を講じることで、以下のような効果が期待できるでしょう。

  • 企業の信頼性向上
  • 法的リスクの回避
  • 競争優位性の確保
  • 事業継続性の確保

適切な情報セキュリティ対策が講じられている、ということは「顧客や取引先から信頼できる企業と捉えられやすい」ということです。信頼を獲得できるようになると、ビジネスチャンスの拡大につながります。また、個人情報保護法などの法令違反を防ぎ、罰則や賠償金のリスクを軽減できます。
加えて、機密情報の保護により、技術情報の流出も防ぐことが可能です。自社の技術情報も企業資産の一部であり、守ることで市場における競争力を維持できるでしょう。
さらに、情報セキュリティ対策によって脅威からシステムを守ることができれば、システムの安定稼働につながり、事業継続性の確保にも貢献できます。

企業が取るべき情報セキュリティ対策

前述の目的を達成するために、情報セキュリティの対策としては次のようなものが必要です。

アクセス権限の設定

情報へのアクセスを必要最小限に制限することで、人為的ミスや内部不正による情報漏えいリスクを低減します。例えば、ロールベースのアクセス制御(RBAC)や多要素認証の導入・実装などが挙げられるでしょう。

社内規定の整備(用語の統一要)

情報セキュリティポリシーや各種規程を整備し、全従業員に周知徹底します。具体的なルールや手順を明文化し、遵守を徹底させることが重要です。

セキュリティソリューションの導入

最新のセキュリティ技術を活用し、多層的な防御態勢を構築しましょう。まずは、業務の中でどのようなシステムに対して、どのようにアクセスしているのか、といった点を明確にします。アクセスの流れが明確になれば、必要となるソリューションも自ずと見えてくるでしょう。

従業員教育

従業員教育は情報セキュリティ対策の要であり、システム的な対策と併せて実施することが重要です。定期的な研修や教育プログラムを実施し、全従業員の意識向上とスキル向上を図ります。
日立ソリューションズ・クリエイトの「サイバーセキュリティトレーニング」は、当社のホワイトハットハッカーによる実践的なカリキュラムを用意しています。従業員教育からセキュリティ人材の育成まで対応可能です。

情報セキュリティの目的や重要性を再確認し、対策に取り組みましょう

情報セキュリティの確保は、現代の企業経営において不可欠な要素です。その目的は単なる情報漏えいの防止にとどまらず、法令遵守、顧客信頼の維持、そして事業継続性の確保など多岐にわたります。適切な対策を講じることで、リスクを軽減するだけでなく、企業価値の向上にもつながるでしょう。
本記事で紹介した基本的な考え方や具体的な対策を参考に、自社の情報セキュリティ体制を見直し、改善に取り組んでみてはいかがでしょうか。

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