セキュリティ
情報セキュリティの人材不足について原因や解消方法を解説

ITが急速に発展する現代では、技術の進歩と同時にセキュリティの重要性も高まっています。その一方で、情報セキュリティの人材不足が深刻化しており、多くの企業が頭を悩ませています。ここでは、情報セキュリティの人材不足の現状や原因、解消方法などについて詳しくご紹介します。
日本が直面している情報セキュリティ人材不足の問題
情報漏えいは、企業の信頼性の失墜を招く重大な問題です。また、不正アクセスによってシステムを破壊されたり、重要なデータを削除されたりして、業務遂行に支障をきたすケースもあります。このような問題が身近になってきている現代において、情報セキュリティの人材確保は急務といえます。
NRIセキュアテクノロジーズが2019年に行ったアンケートで、セキュリティ対策の人材充実状況について質問したところ、日本の約9割の企業は人材が不足していると回答しました。一方、米国およびシンガポールでは8割以上の企業においてセキュリティ対策の人材が足りていると回答しています。
このように、日本は米国およびシンガポールと比べてセキュリティの人材が大きく不足しています。情報セキュリティの人材不足が続けば続くほどに脅威に晒されるリスクが増加するため、できるだけ早く人材確保に向けて動き出すことが大切です。
出典元:NRIセキュアテクノロジーズ(2019)「NRI Secure Insight 2019」
情報セキュリティ人材不足の原因
情報セキュリティの人材不足の原因には、IoTをはじめとしたデジタル技術の普及に伴い、セキュリティ対策人材に求められる条件が変化したことが関係しています。
従来のセキュリティ対策の対象はオフィス内に留まっていましたが、現代では子会社や工場などもITで連動しているため、広範囲にわたりセキュリティ対策を行う必要性が出てきたのです。そのため、セキュリティを担当する人材もより多く確保しなければならなくなりました。
また、脅威が巧妙化・複雑化したことで、高度な知識を持ったセキュリティ人材が求められるようになったのです。
国内でこうした高度なセキュリティ知識を有した人材を十分に抱える企業は、それほど多くは存在しないでしょう。また、こうした人材は簡単に確保できるものではないため、できるだけ早く人材確保に向けて動き出すことをお薦めします。
情報セキュリティ人材不足を解消するための対策
情報セキュリティ人材の不足を解消するには、高度なセキュリティ対策ができる人材をより多く採用するしかありません。同時に、社内でもセキュリティ人材を育て上げ、効率的に人材確保を進めていく必要があります。
しかし、社内で高度なセキュリティ知識を持つ人材を育成することは至難の業です。専門家レベルで、なおかつ教育者に適した人材がいなければ、高度なセキュリティ人材を育てることはできません。そのため、セキュリティ対策について必要に応じてアウトソーシングするのも1つの方法でしょう。
全てのセキュリティ対策ではなく、一部だけでもアウトソーシングすれば、セキュリティ対策の充実度は大きく高まります。ただし、アウトソーシング先の企業の信頼性は慎重に見極めるべきでしょう。セキュリティ対策の専門家としてのスキルが不足している場合、セキュリティにおけるリスクが高まります。
情報セキュリティ人材を自社で育成する方法
情報セキュリティの人材不足を解消するために、自社で高度なセキュリティ人材を育てるのであれば、教育プログラムやサービスをうまく利用するのがお薦めです。セキュリティの専門家が提供するものであれば、セキュリティ人材の育成に役立つでしょう。
例えば、当社の「サイバーセキュリティトレーニング」は、セキュリティ人材の育成および組織力強化を支援するトレーニングです。個人のセキュリティ知識を高める「セキュリティ人材強化トレーニング」と、組織の対応力を強化する「セキュリティ組織強化トレーニング」で構成されています。
また、「入門」「初級」「中級」とレベル別のトレーニングを提供しており、個々のスキルに合ったコースを選ぶことができます。「セキュリティ組織強化トレーニング」は、実機を使用して体験する実践的なトレーニングであることも特長です。
セキュリティ人材不足の解消のためにできることから始めてみましょう。まずは、高度なセキュリティ人材を育成しつつ、採用を強化する必要があります。めまぐるしく変化するIT業界では、早期に人材を確保することが求められます。高度なセキュリティ人材を効率的に育成するには、教育プログラムやサポートをうまく利用することが大切です。
今回、ご紹介した当社の「サイバーセキュリティトレーニング」も含め、組織に合った教育プログラムやサポートの利用を検討してみてはいかがでしょうか。