ワークスタイル
テレワーク導入における課題は何? 未導入企業の懸念と実際とは

テレワークが推進される時代にあっても、テレワークの導入に二の足を踏んでいるという企業もまだ多いものです。
そこで、「テレワークの導入を妨げている要素」について、アンケート調査を実施しました。
どのような要素がテレワークの導入を妨げ、どのような課題があるのかはもちろん、テレワークを導入している企業で働く人へのアンケートを元に、実際に導入したらどうなのかについても見ていきます。
【アンケート調査概要】
- 有効回答数:4,371名(事前調査)、110名(テレワーク未導入者への調査)、106名(テレワーク導入者への調査)
- 調査期間:2021/06/28〜2021/07/09
- 調査対象:東京都在住、30歳以上の会社員、経営者・役員
- 調査方法:Webアンケート
- 「セキュリティ」「勤怠管理・労務管理」がテレワーク導入の壁になる?
- 未導入の場合に多い状況とは〜ハンコの手続き、社外からアクセス不可など〜
- 実際はうまくいくケースが多い?〜テレワーク導入企業の実態〜
- 日立ソリューションズ・クリエイトでできること
「セキュリティ」「勤怠管理・労務管理」がテレワーク導入の壁になる?
テレワーク未導入の方へのアンケート結果から、まず何がテレワーク導入の妨げになっているのかを確認しました。
「テレワークでは不可能な業務の多さ」を選んだ人が半数以上となり1位となっていますが、当回答への見解、解決策については「テレワークは不可能だと思う」人が約6割〜理由別の解決方法を探る〜」のページをご覧ください。
今回は、特定の業務内容に限定しない回答について見ていきたいと思います。
2位は同率で「勤怠管理・労務管理への支障」16.0%、「セキュリティへの懸念」16.0%となりました。
具体的には「勤怠管理が困難と思われる」「業務で操作するシステムは、セキュリティ上外部からのアクセスができず、これは今後とも変わることがないから」「個人情報を扱っているから」といった声がありました。
勤怠管理・労務管理については、テレワークになると勤怠管理システムの変更が必要になったり、労働時間の把握が難しくなったりといった課題、問題が一般的によく挙げられます。
セキュリティについては、社外から社内サーバーへ接続が行われたり、貸出端末及び社員所有の端末の管理が必要になったりというケースがあり、不正アクセスやコンピューターウイルスへの感染、内部不正などの脅威も無視できないでしょう。
未導入の場合に多い状況とは〜ハンコの手続き、社外からアクセス不可など〜
テレワーク未導入の方に、「自身の勤める企業における現在の状況」について聞いたところ、以下のような結果になりました。
「(電子でなく)ハンコが必要となる手続きが多い」が約3割
社内稟議や契約書などに、まだハンコが必要となっているケースは多いようで、「ハンコが必要となる手続きが多い」が29.2%となりました。
しかし電子化の流れは加速しており、テレワーク導入に限らず電子化は課題となるでしょう。政府も脱ハンコを推進しています。例えば「押印についてのQ&A」(内閣府・法務省・経済産業省の連名で2020年6月19日に公表)において、押印は契約に必要な要件ではないこと、メールや電子署名など代わりの方法があることを示しています。行政手続きの多くも、押印廃止に向けて進んでいます。
「社内ネットワークには社外からアクセスできない」が約2割
社内ネットワーク上に社内サーバーを設け、業務に必要なデータを保存していることがあります。しかしこの社内ネットワークに、外部からアクセスできないと答えた人が22.6%いました。
テレワークを一切しないのであれば社外からのアクセスを認めない方がセキュリティ的には強固となりますが、テレワーク導入にあたっては社外からアクセスできる環境作りは重要な課題です。
自然災害で出社できない、感染症の蔓延により外出制限がなされるといった非常事態に外部からアクセスできない状態は、BCP(事業継続計画)の観点からも健全とは言えません。
なお、社外から社内ネットワークへは、VPN(仮想の専用線をつなぐしくみ)やリモートアクセス(社内のパソコンを遠隔操作するシステム)などを使うことで安全にアクセスできます。
「この中に当てはまるものはない」が最多の結果に。理由は?
上記のような状況にある方がいる中で、「この中に当てはまるものはない」が最多で45.3%という結果でもあります。そもそもこういった要素が関係しない業務(社内ネットワークが存在しないなど)の方、これらの課題はすべて解決されているけれどテレワークは導入していないという方も多いのかもしれません。
一般的な課題でなく、会社特有の課題が存在するために、テレワークを導入できる状態にない場合もあるでしょう。そのような場合は、当社のようにテレワークに関する総合的なソリューションを提供している企業に問い合わせてみてください。どのようなソリューションを取り入れれば解決できるかの相談が可能です。
実際はうまくいくケースが多い?〜テレワーク導入企業の実態〜
では、テレワークを導入した企業で働く人に聞いた結果はどうでしょう。
テレワーク未導入の方のアンケート結果では、妨げとなっている要素として多く挙がっていた「勤怠管理」と「セキュリティ」について、「うまくいっている」と答えたテレワーク導入済みの方がどちらも約6割、「どちらともいえない」を含めると約7割いました。
また、「通常業務の進行」については「うまくいっている」「どちらともいえない」の合計は8割にのぼります。
テレワークの導入前は、テレワークを導入することで業務がうまく回らないのではないか、勤怠管理がうまくいくのか、セキュリティは大丈夫かと気になるものです。しかし、それらはテレワーク導入に必要な対策をきちんととれば解決できる可能性が高い問題であることが、この結果からはわかります。
一方で「社員の健康管理」「社員同士のコミュニケーション」「社員教育」は、「うまくいっている」と答えた割合が5割に達していません。テレワーク導入後の実際は、面と向かった行動、管理が基本となっていた部分での弊害が出てきている(もしくは、うまくいっているか把握がしづらい)ケースが多そうです。
テレワーク導入済みの企業は、最低限カバーすべき、通常業務の進行や、勤怠、セキュリティの課題には対応しているものの、プラスαの取り組み部分へのカバーは、まだまだ課題が残っているとも考えられます。非常時の対応としてテレワークを取り入れた企業は特に、取り組みを通常化/日常化していくために、最低限の仕組みからさらに踏み込んだ新たな取り組みが求められていると言えるかもしれません。
日立ソリューションズ・クリエイトでできること
テレワークの導入を妨げると考えられている要素の多くは、適切なサービス、ソリューションを取り入れることで解決できます。想像以上に簡単に済むケースも多いでしょう。
日立ソリューションズ・クリエイトでは、テレワークを支援するさまざまなソリューションを提供しています。
社外から社内ネットワークへのアクセスに関しては、「DoMobile」で簡単に実現できます。従業員が手持ちのPCやタブレットで社内の端末をセキュアな環境で操作できるリモートアクセスのシステムです。
また、「ドキュメントワークフローソリューション」ではハンコの問題も解決します。元々使っていた帳票フォーマットをインポートして申請用フォームの作成ができるので、移行もスムーズです。過去の稟議/決裁内容が検索できるので、業務効率の向上も期待できます。
他にどのような課題が解決できるのか、詳しくはこちらのページをご覧ください
テレワークソリューション
テレワーク導入を妨げるような要素、課題があり、どう解決するか悩んでいるといった企業は、ぜひ日立ソリューションズ・クリエイトまでご相談ください。テレワークを導入する際に発生するさまざまな課題を解決するサービス、ソリューションを提供します。
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