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セキュリティ

ITリテラシーが低いとどのような問題がある? 高め方も解説

企業や個人が日々直面するデジタル化の波を乗り切るためには、適切なIT知識とスキルを持つことが不可欠です。特に企業・組織においては、従業員一人ひとりのITリテラシーの向上が求められます。

この記事では、ITリテラシーの基本概念から、その低さが引き起こす問題点、企業・組織がITリテラシーを向上させる方法について解説します。

  1. ITリテラシーとは
  2. ITリテラシーの低さが引き起こす問題点
  3. 企業・組織においてITリテラシーの向上が重要な理由
  4. 企業・組織内におけるITリテラシーの高め方

ITリテラシーとは

ITリテラシーとは、情報技術に関する基本的な知識やスキルを持ち、それを適切に活用できる能力を指します。大まかにいえば、ITを使いこなす技術・知識といえるでしょう。具体的には、コンピューターやインターネットの基本操作、データの管理、セキュリティ意識、最新技術の理解と活用などが含まれます。

ITリテラシーが高い人は、新しい技術やソフトウェアの導入に対して柔軟に対応し、効率的に業務を遂行できます。反対に、ITリテラシーが低い人はデジタル化の流れに対応できず、意図せずセキュリティ事故を引き起こしかねません。いまやITリテラシーは社会の常識になってきているといっても過言ではなく、業界や業種を問わず必要とされています。

ITリテラシーの低さが引き起こす問題点

ITリテラシーが低いとさまざまな問題が引き起こされます。そのなかでも代表的な3つの問題点について見ていきましょう。

セキュリティ上の脅威が生まれる

ITリテラシーが低いと、セキュリティ対策がおろそかになりがちです。例えば、簡単なパスワードの使用や、フィッシング詐欺のリンクをクリックしてしまうといった行為が増え、企業全体のセキュリティリスクが高まります。

なお、セキュリティに限定した「セキュリティリテラシー」という言葉もあります。セキュリティリテラシーの重要性や従業員教育方法について詳しくは、「セキュリティリテラシーとは?重要性や従業員の教育方法など」のページをご覧ください。

生産性の低下を招く

業務効率や生産性の低下も危惧すべき問題点の一つです。例えば、基本的なソフトウェアの操作ができない場合、単純な作業に多くの時間を費やすことになります。また、トラブルシューティングのスキルが不足していると、問題解決に時間がかかり、生産性が低下します。これらが積み重なると競争力が弱まり、企業の成長が妨げられる可能性が考えられるでしょう。業界や業種を問わず業務のデジタル化が進む昨今、ITリテラシー不足による生産性の低下は大きな問題点の一つです。

技術変革への対応に遅れがでる

ITリテラシーが低いことで、新しい技術やシステムの導入に対して抵抗感が生じやすくなります。技術変革への対応が遅れると、最新のビジネスチャンスを逃し、市場競争で後れを取りかねません。例えば、デジタルトランスフォーメーション(DX)の推進が遅れると、顧客ニーズに迅速に応えられず、ビジネスの機会損失が発生します。

また、新型コロナウイルス感染拡大への対策として、2020年頃からは多くの企業がテレワークを導入しました。いち早くこのような技術変革に対応した企業は、コロナ禍でも企業活動を続けることができましたが、対応できなかった企業は非常に苦しい期間だったでしょう。このように、ITリテラシーが低いと技術変革への対応に遅れが出る可能性があり、ビジネスの機会損失につながる可能性があることは覚えておかなければなりません。

企業・組織においてITリテラシーの向上が重要な理由

ITリテラシーの向上は、企業や組織の成長に直結します。ITリテラシーが低いと生産性の低下やセキュリティリスクなどが危惧されますが、ITリテラシーを向上させることでこれらを解決できます。加えて、DXを推進して企業の競争力を強化することも可能です。

DXを推進するためには、従業員全体のITスキルが欠かせません。ITリテラシーが高い組織は、新しい技術を迅速に取り入れ、業務プロセスを効率化できます。また、データの適切な管理と分析により、戦略的な意思決定が実現可能です。

このことから、企業・組織として従業員一人ひとりのITリテラシーを向上させることは、セキュリティリスクを軽減して企業競争力を向上させ、市場での地位を強化することにつながる、といえるでしょう。

企業・組織内におけるITリテラシーの高め方

最後に、企業・組織内におけるITリテラシーの高め方を簡単に紹介します。

効果的な教育プログラムの導入

企業がITリテラシーを向上させるためには、体系的な教育プログラムを導入することが重要です。従業員が基礎から高度なスキルまでを段階的に学べるカリキュラムを提供し、実践的なトレーニングを行うことで、スキルの定着を図ります。また、オンラインコースやワークショップを活用し、柔軟な学習環境を提供することも効果的です。

最新技術の積極的な導入と活用

最新技術の導入と活用は、ITリテラシー向上の鍵です。新しいツールやソフトウェアを積極的に導入し、従業員がそれを活用する機会を増やします。また、定期的なアップデートや研修を通じて、常に最新の知識を身につける環境を整えることが重要です。最新技術を積極的に導入・活用することで、技術変革に迅速に対応できる組織を構築することができます。

ITリテラシーの向上は、個人だけでなく企業全体の成長に不可欠です。適切な教育プログラムと最新技術の導入を通じて、全従業員が高いITスキルを持つ組織を目指しましょう。セキュリティ意識の向上や業務効率の改善に取り組むことで、競争力を強化し、持続可能な成長を実現します。

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