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セキュリティ

セキュリティリテラシーとは?重要性や従業員の教育方法など

サイバー攻撃がますます巧妙化する現代社会において、企業や個人が自らの情報を守るためには「セキュリティリテラシー」の向上が不可欠です。セキュリティリテラシーを持つことで、サイバー脅威から自らを守る力が身につきます。しかし、言葉としては知っていても具体的なことはわからない、という方は多いのではないでしょうか。

この記事では、セキュリティリテラシーの基本的な知識やその重要性、具体的な向上策などについて解説していきます。

  1. セキュリティリテラシーとは
  2. セキュリティリテラシーの重要性
  3. セキュリティリテラシー向上のための従業員教育
  4. セキュリティリテラシー向上につながる仕組み作り

セキュリティリテラシーとは

セキュリティリテラシーとは、情報セキュリティに関する知識とその活用能力のことです。情報セキュリティのリスクや対策方法を理解し、日常の業務や生活において適切に活用する力が求められます。セキュリティリテラシーが低いと、フィッシング詐欺やマルウェア感染などのリスクが高まり、企業の信用失墜や経済的損失につながる可能性があります。

似た言葉に「ITリテラシー」という言葉もあります。ITリテラシーについて詳しくは、「ITリテラシーが低いとどのような問題がある? 高め方も解説」のページをご覧ください。

セキュリティリテラシーの重要性

サイバー脅威が日々進化し、ますます複雑化するなかで、セキュリティリテラシーの重要性は増しています。近年、企業をターゲットにしたランサムウェア攻撃や個人情報の漏えい事件が多発しています。これらの脅威に対抗するためには、全従業員が基本的なセキュリティ知識を持ち、自らの手で情報を守る意識を高めることが重要です。

セキュリティリテラシーを持つ従業員は、不審なメールやリンクを見分ける力を持ち、適切な対応を取ることで企業全体のリスクを減らすことができます。また、セキュリティインシデントが発生した際に迅速かつ適切に対応できるため、被害の拡大を防ぐことができます。

従業員一人ひとりのセキュリティリテラシーを向上させることは、企業全体のセキュリティ対策として有効である、というわけです。

セキュリティリテラシー向上のための従業員教育

セキュリティリテラシーを向上させるための従業員教育の手段としては、次のようなものが考えられます。

教育と訓練プログラムの実施

セキュリティリテラシーを向上させるためには、定期的な教育と訓練が不可欠です。セキュリティトレーニングプログラムを導入し、従業員に最新の脅威や対策方法を学んでもらう必要があります。

定期的な教育と訓練により、従業員は実践的なスキルを習得してセキュリティ意識を高められます。特に、新しい脅威が出現するたびに更新された内容を取り入れることで、常に最新の情報に基づいた対応が可能です。

リテラシーテストの活用

セキュリティリテラシーの向上のために、従業員一人ひとりの現在のレベルを把握することも重要です。そのため、従業員の知識レベルを定期的に測定するリテラシーテストの活用も積極的に考慮するとよいでしょう。

リテラシーテストを実施することで、各従業員の現状のセキュリティリテラシーレベルを把握し、不足している部分を特定できます。これにより、個々のニーズに応じた教育プログラムを設計し、効率的にセキュリティリテラシーを向上させることが可能になります。

セキュリティリテラシー向上につながる仕組み作り

前述の従業員教育と併せて、次のような仕組みを作っておくことで効果的にセキュリティリテラシーの向上が見込めます。

セキュリティ関連のルール化

企業全体で明確なセキュリティルールを策定し、従業員に徹底させることもセキュリティリテラシーの向上に効果的です。たとえば、機密情報の取り扱いやデバイスの管理、パスワードの設定方法など、具体的なガイドラインを設けることで、従業員が何に気をつけるべきかを明確にし、実践的な学びを得られます。また、定期的にルールの見直しや更新を行い、常に最新の脅威に対応できる体制を整えることが重要です。

セキュアな環境の構築

セキュリティリテラシーの向上には、物理的およびデジタルの両面でセキュアな環境を構築することも重要です。たとえば、強固なネットワークセキュリティ対策や最新のアンチウイルスソフトウェアを導入することで、従業員が安心して業務を遂行できる環境を提供します。このようなセキュアな環境下では、従業員も心理的にセキュリティを意識することになり、セキュリティ意識の向上が見込めるでしょう。

さらに、万が一、セキュリティリテラシーが低い従業員がいたとしても、全体のセキュリティレベルを保つための多層的な防御体制を整えておくことも重要です。「人」がミスをしたとしても「技術的(システム的)」に対応できる、というように、相互にカバーできるような環境を整えることで、セキュリティの強化・リテラシーの強化につながります。

セキュリティリテラシーの向上は、企業や個人の情報資産を守るために欠かせない要素です。サイバー脅威が日々進化する現代において、全従業員が基本的なセキュリティ知識を持ち、自らの手で情報を守る意識を高めることが求められます。教育と訓練プログラムの実施、リテラシーテストの活用、そしてセキュリティ関連のルール化とセキュアな環境の構築を通じて、セキュリティリテラシーの向上に努めていきましょう。

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