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ディープニューラルネットワーク(DNN)とは? 基本を解説

近年のAIを語る上で「機械学習」や「ディープラーニング」などは欠かせない要素の一つです。それらと併せて聞く機会の多い用語として「ディープニューラルネットワーク(DNN)」が挙げられますが、ディープニューラルネットワークとはどのようなものなのでしょうか。

この記事では、ディープニューラルネットワークの概要や仕組みに加え、機械学習・ディープラーニングとの関係やCNN(畳み込みニューラルネットワーク)との違いについて解説します。

  1. ディープニューラルネットワーク(DNN)とは
  2. ディープニューラルネットワークの仕組み
  3. ディープニューラルネットワークと機械学習・ディープラーニングの関係
  4. ディープニューラルネットワークとCNNの違い

ディープニューラルネットワーク(DNN)とは

「ディープニューラルネットワーク(DNN:Deep Neural Network)」とは、脳の神経回路を模した「ニューラルネットワーク」をより深い階層に適応させたものであり、ディープラーニング(深層学習)の学習方法の一つです。コンピューターが人間のように深い思考を行うことを可能とし、AIの精度を高めることができます。

ディープニューラルネットワークを活用したディープラーニングの実用例としては、画像認識、音声認識、言語処理、レコメンデーションなどが挙げられます。近年さまざまな場面でAIが活用されて業務での利用も進んでいますが、ディープニューラルネットワークによるAIの精度向上がその一端を担っているといえるでしょう。

ディープニューラルネットワークの仕組み

ディープニューラルネットワークは「ニューラルネットワーク」「パーセプトロン」が進化した姿といえます。ニューラルネットワークは脳の神経回路の一部を模した数理モデルとして、1943年に提唱されました。その後、1957年に考案されたニューラルネットワークの「パーセプトロン」により、第一次AIブームが到来しています。また、近年のニューラルネットワークは複数のパーセプトロンを組み合わせたものの総称として使われることもあります。

従来のニューラルネットワークは入力層・中間層・出力層の3層に分かれており、4層以上のネットワークは不具合が出ることが多く、それぞれ1階層のみでした。しかし、ディープニューラルネットワークでは中間層を複数の層に分けることができ、これにより複雑な情報も処理できるようになっています。

ディープニューラルネットワークと機械学習・ディープラーニングの関係

ディープニューラルネットワーク、機械学習、ディープラーニング(深層学習)は、それぞれ名前も似通っていることから違いがわからないという方も多いでしょう。まずは、それぞれの概要を整理してみます。

  • ディープニューラルネットワーク:ニューラルネットワークをより複雑化したモデル
  • 機械学習:大量のデータを読み込み、自ら学習することでルールやパターンを発見する技術
  • ディープラーニング:機械学習を発展させた手法

つまり、AIが自ら学習する機能として機械学習が用いられており、ディープラーニングはその機械学習の一種です。さらに、ディープラーニングで多層的な学習を実現するために用いられるものがディープニューラルネットワークである、ということになります。

機械学習・ディープラーニングについてより詳しく知りたい方は、こちらを併せてご覧ください。
押さえておきたい機械学習とディープラーニングの違い

ディープニューラルネットワークとCNNの違い

ディープニューラルネットワークと同じように取り上げられることの多い、CNN(畳み込みニューラルネットワーク)についても見ていきましょう。

「CNN(CN N:Convolutional Neural Network、畳み込みニューラルネットワーク)」とは、ディープニューラルネットワークと同様にいくつもの深い層を持ったニューラルネットワークです。CNNには畳み込み層やプーリング層が存在しており、データ判別・意思決定の仕組みが異なります。CNNはディープラーニングよりも画像に特化した技術であり、主に画像認識の分野で活用されています。

CNNについてより詳しく知りたい方は、こちらを併せてご覧ください。
「CNN(畳み込みニューラルネットワーク)とは? わかりやすく解説」

ディープニューラルネットワーク(DNN)は、ニューラルネットワークをより深い階層に適応させたものであり、ディープラーニングの学習方法の一つです。従来のニューラルネットワークは4層以上のネットワークにすることが困難でしたが、ディープラーニングによって複数層を実現し、より複雑な情報も処理できるようになりました。現在のAIブームを支える技術の一つであり、今後もさらに発展すると予想されるため、ディープニューラルネットワークの知識を深めてAI活用に活かしてみてはいかがでしょうか。

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